Landscape

かれこれ10年ぐらい前でしょうか…年齢を重ねながら自分の人生を振り返って、やりたかった事は何かと考えた時がありました。現役で過ごせるとすると、40年ぐらい、その間、自分のできる事、やりたい事、多方面から可能性を引き出します。人生設計の話しで、私は2級建築士の資格を取りたいと思っていた時期があります。単純に家づくりや家具や建具の勉強、それが家づくり、町づくり、都市開発と話しは大きくなっていくのですが、家に住んでいて、あまり周りの景色や環境について、しみじみと考える事はありません。2024年(去年)、20年ぶりに海外旅行へ行ってきました。フランスのパリへ行ってきたのですが、散歩や街歩きをしていると迷子になりそうになるのですが、歴史的建造物を見て歩いていると飽きのこない街並みに疲れも惜しまず歩いていたりします。楽しい旅行も日本へ帰ってくると現実に戻され、また、普段の生活に戻りつつあるのですが、インフラ(infrastructure)公共施設を含む都市整備が出来ている街は景観を損ねるモノが無く、素晴らしい風景が見れます。普段は気づかない日本の電柱がやたら多いと思ったりします。京都は建物の高さには制限があり、10、12、15、20、25、31mと6段階あり、都心の商業地域から周りの山並みへ近づいて行くほど、建物の高さは低くなっていきます。盆地で低い山々に囲まれている街は山々の景色が見渡せるようになっているのです。山裾であってもインフラが整っている、整っていないがありますが、自然な地形と人工的な建物や構築物が入り混じった景色で、自然の景観と共存できる人工的な、最低限必要な構築物は、何か?と、問い詰めながら、考えながら造られた街並みは、よく出来ていると関心します。納得のいくインフラが心地よい景色を生み出し、住みたいと思う人を増やしていくのだとと思います。改めて歴史的建造物の街はどう在るべきか、京都の場合…と感じました。