襖の桟は朽ちることなく、木、本来の香りを放っています。木枠は朽ちていきながらも新しい物を支え続けています。襖紙で選んだ文様は朽木雲、朽ちていく木を雲形で表現しています。色んな文様があり、それぞれ意味を持っています。植物は形を変えて、私たちの生活や鑑賞する目を楽ませてくれます。私は、「将来、海外に住みたい」と言って、一緒に旅行へ連れて行ってくれた友人を思い出しました。北極圏も訪れ、マイナス40℃の世界を体験、凍りつくような寒さの中、夜空ではオーロラが薄っらと浮かび上がり、カーテンのように、消えては現れ、また、消えていく、光の加減で現れては消えていく、そんなイメージも重なり、感じながら、このゆらゆらしている文様を懐かしい記憶は選んだようです。キラキラと輝き続けてくれるアイテムが一つあるだけで気持ちは高ぶります。